横溝正史ミステリ短篇コレクション6 空蟬処女 (横溝正史ミステリ短篇コレクション 6)
横溝正史ミステリ短篇コレクション6 空蟬処女 (横溝正史ミステリ短篇コレクション 6) / 感想・レビュー
keroppi
とうとう読み終えてしまった「横溝正史ミステリ短編コレクション」。金田一耕助シリーズ以外の短編を集めたこのコレクション、最終巻でも実にバラエティに富んだ作品が集められている。なんとSFまであるのどから。トリックにあふれ、人の機微に触れ、エンタテインメントを展開する。これを読み終えた今、今一度、金田一耕助シリーズを読みたくなってしまった。
2018/07/06
HANA
著者の非名探偵をまとめたシリーズ最終巻。戦中から戦後まで、正統派の探偵小説からSF、戯作調等、どれもウィットに富んでいてロマンティシズム溢れる諸作を堪能できる。既読も多いが読んでいて興味深いのは・・・どれも面白いけれども特に「路傍の人」と「上海氏の蒐集品」。前者は名探偵の役割、後者は形を変えているものの『容疑者Xの献身』を思い出させて、両者とも後世話題になった事を思うと、著者の探偵小説への考えの深さを窺わせる内容となっている。何より巨匠のストーリーテラーぶりを、久々に心ゆくまで堪能できたのが幸せである。
2019/12/31
ぐうぐう
角川文庫に収められたノン・シリーズの短篇で、現在入手困難な作品を収録した『横溝正史ミステリ短篇コレクション』も、これで完結。横溝の死後に発掘された表題作、同じく幻の作品として死後に大々的に刊行された『死仮面』併録の「上海氏の蒐集品」などを収録。巻末にあるエッセイが興味深い。海野十三追悼として書かれた「しゃっくりをする蝙蝠」で横溝は「作家としての海野さんに最初にあったのは私であり、また、海野さんに最後にあった作家も私である」と明かしていて、ほお!っと。(つづく)
2018/11/23
まさ☆( ^ω^ )♬
横溝正史ミステリ短篇コレクションもとうとう最終巻になってしまった。他の長篇を読んでる合間に少しずつ読んで来ましたが、全6巻とても楽しい読書でした。本棚の手に取り易い場所に置いておき、今度はランダムに気の向くまま再読してみようと思います。この6巻に収録されている短篇は、ややテイストが軽いというか、猟奇的な事件はほぼ起こらず、読後感の良い物語が多かったイメージです。巻末付録のエッセイも良かったです。
2021/12/12
寒っ!!
SFらしき小説は一編のみ。上海氏での女子高生の怖さは現代にも通じるものがある。各作家に関する論評も好きなように書いている。この巻を含めて横溝正史が書いているのを見て,エラリークイーンはバーナビー・ロスの名前を使うことによってエラリークイーンの名前では書けなかったことを書いたのかなと思う。
2020/01/18
感想・レビューをもっと見る