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荒野の庭: 言葉、写真、作庭

荒野の庭: 言葉、写真、作庭

荒野の庭: 言葉、写真、作庭

作家
丸山健二
出版社
求龍堂
発売日
2005-02-01
ISBN
9784763005052
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荒野の庭: 言葉、写真、作庭 / 感想・レビュー

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あじ

私にとって丸山健二氏の世界は、結界が張られた感が拭えない。一歩踏み込んでは弾き飛ばされるの繰り返し。重力が負担になり徒労感に心の汗は止まらない。本書は丸山氏が丹精込めて作った自宅の庭の、花々の写真に言葉を乗せたもの。花が水を求めて止まぬのと同じく、私の身体は丸山氏の言葉を抵抗なく吸い込んだ。魂の言霊のごとく響く。「これまで生きてきただけでも、大したことなのだ」そう考える私は共感に震える。歩みを止めなければいいのだ。咲く場所は選べる。小説の丸山氏より親しみやすい。

2014/05/15

ホークス

2005年刊。著者の『安曇野の白い庭』は刺激的なエッセイだった。本書は丹精したその庭の写真に言葉を添えたもの。小説を読めない私に、破天荒な作家の言葉はどう響くか。1時間で読了。野蛮で優しい先輩は、老境の庭職人としてやはり孤独と対峙していた。「個人の自由に優る宝はない」「自由を制止する言葉は撃ち抜け」「あなたを束縛してきたのは、結局、あなた自身ではなかったのか」「独りに気づいた瞬間から、夢の蕾がほころんでゆく」「自身を何者にも委ねなかった者にこそ、真の生と死がある」。やはり好いです。小説は読まないけど。

2022/05/15

ココリコ

「安曇野の白い庭」に掲載されていた丸山氏の家の写真の何枚かだけでは、納得できなかったので、こちらの読者が写真集もだされているとあったので、さっそくこの本を取り寄せたが、うーんとうなってしまった。  体育系作家の男の力でもって作庭されたその庭は、彼自身の写真アングルの力強さと相まって、存在感のある空間を作り上げていたからだ。  花に対する愛情とか、癒しとかいうのではなく、作家自身の人間に対するメッセージが込められているのだ。  今のところ、彼の小説を読むのは、躊躇してしまうなあ。呑まれてしまいそうなのだ。

2012/08/23

ichigomonogatari

ストイックな庭づくりを通じて出会った、無口で美しい花たちの存在。自然の美への畏敬の念はつのり、ここでは著者はいつもの批判たっぷりの皮肉屋ではない。黙って咲いて散ってゆく花のように、人もただ生と死をを素直に受け入れれば良いのだ、と言う。そして、生にに優劣はないとも。

2017/05/28

おちおち

言葉、写真、作庭の全てにグッときた。刺さった。特にお庭。家も植物も空も全てが生きていて調和していて、あ~世の中全部が分け隔てなく大切やと思いたいな~と感じた。

2015/06/29

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