松岡正剛切ない言葉 (セイゴオ語録 2)
松岡正剛切ない言葉 (セイゴオ語録 2) / 感想・レビュー
やすらぎ
切ないという言葉。儚さやおぼつかなさ、切に思うという心情が、本書に綴られている。…ぼくの中には、弱虫、泣き虫かいる。ぼくを悩ませてきた虫。いつまでも純粋でありたい。好奇心のままに生きていく。小さい頃、読んでは泣いた本。木にしがみついて泣いた。助けてくれると思ったから。読み続けるとなおしゃくりあげてくる。人に見せてはいけないと、隠れて泣いた。…少し離れた視点に立ってみると、喉がカラカラに渇いていることが実感できた。また一からやり直し。おもむき、おもかげ、うつろいを探して。歌を忘れたカナリアになりたくはない。
2021/12/11
パフちゃん@かのん変更
1944年生まれの著者。名言集の様に、著者のさまざまな切ない言葉が見やすく書かれている。興味深いのはその言葉が何才の時にどの書物に書かれたかが書かれていること。9歳の時の俳句や18歳、21歳、・・・・65歳までの様々な年齢の時の言葉が時系列じゃなく書かれている。うん、人間考えることなんてあんまり変わらないみたいだ。
2016/04/15
tamami
『危ない言葉』に続く「セイゴオ語録」2冊目。編集工学研究所所長であるセイゴオさんであるが、最近は本人の著書や言葉を編集した本の出版が盛んである。本書は膨大なセイゴオ先生の著作や文章から、少年、青年、社会人セイゴオが綴った、ぼくに関する言葉の数々が記される。「われらはみなつねに絶対少年でありたいとおもい、いつでも「夕焼けはなぜ赤いのか」をもちつづけようとしている。」「ああ仕手、こう摺る。」…。現在も千夜千冊を書き続けるセイゴオ先生は如何にしてなったか、それを読み解く鍵を本書はもたらせてくれる。2010年刊。
2022/06/02
寛生
【図書館本】「『切ない』って外国語では何て言うんだろう」と何度も想った。「切ない」は日本語独特の言語感覚なんじゃないだろうか。しかしその日本語でもあまり明確化された言語感覚が僕の中にないのではないか。著者は「『切ない』ということはきわめて切実なのであり・・・『せつなし』とは『とても大切に思う』ということ」という。限りなく多様な意味合いが生まれる言葉なのでは。「ほっとした」という読書感ともつ。「遊び」の捉え方もかなり鋭い。「遊び」は子供に限らず、大人にも必要だ。デリダの「遊び」について思いを巡らす。
2013/11/24
こじゅんの
ここが世界の入り口か、とおもったいりぐちは手元に置いておきたいな、とも
2016/06/25
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