十二番目の天使
十二番目の天使 / 感想・レビュー
とろこ
ずっと以前に単行本で読んだことがあり、あらすじは知っていた。また、初読だったとしても、容易に先が読める物語ではある。しかしながら、この小説が持つメッセージ性は、何度読んでも色褪せることはないだろう。人は、生きている限り、予想だにしなかった出来事に遭遇することもある。悲劇も起きる。喪失もある。それでも、人との出逢いと、心の持ち方次第で、その後の人生を更に有意義なものにしていける。ジョンは、天使たちと…、特に、十二番目の天使と出逢えて、本当に幸せだったと思う。悲しみもあるけれど、心が洗われる、清らかな物語。
2019/03/08
けんとまん1007
子どもの持つ力は、計り知れないものがある。小さなことから、繰り返し、諦めず続けること。やがて、それは大きな波になりうる。そんなことを想う。そこで思い出したのが、羽生善治さんの言葉「継続するということが一番の才能」。そんな才能を持った十二番目の天使。地に足のついた勇気のある天使。
2022/11/24
山川欣伸(やまかわよしのぶ)
交通事故で家族を失ったジョン。絶望の中、ジョンはかつての親友ビルと再会します。そこでジョンは、ビルの提案でリトルリーグのコーチを引き受けることになり、ティモシーという少年と特別な絆を築きます。ティモシーの前向きな姿勢は、ジョンに亡き息子の面影を感じさせ、彼の心に変化をもたらします。オグ・マンディーノの作品は、悲しみを乗り越える勇気と、他者を思いやる心の大切さを教えてくれます。この物語は、どんな時でも希望を見出す力が人間にはあることを示し、読者に日々を大切に生きることの意味を問いかけます。
2023/10/05
小木ハム
大会社の社長だったジョンは、突然の家族の不幸により絶望の縁に立たされる。人生という名のゲームをプレーする気力を失った彼が、頭に銃を当てているところに、かつての親友が訪ねてくる。リトルリーグの監督をやってほしい、というプレゼントを持って。生きる目的を失った時、何がきっかけでまた気力が湧いてくるかわからない。ただひとつ言えるとするなら、必ずそれは"人"が持ってくるということだ。十二番目の天使はそれがよくわかっていたから、チームメイトを励まし続けたのだろう。特別扱いされたくない気持ち、よくわかるよ。
2022/01/18
Kei Ogiso
最愛の家族を失って、生きる気力を無くした主人公が、少年野球で「12番目の天使」ティモシーに出会い、小さな体で諦めずに懸命に頑張る姿に心を動かされる。意外な結末とか無い、ストレートな話だけど、それが優しくて良い。主人公が色々な物を見るたびに、無くした家族の思い出に心を痛める姿が、自分の経験とダブって(泣)。それだけに自分も「絶対あきらめない!」気持ちを持ちたいと思う。
2019/01/03
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