私の台所
私の台所 / 感想・レビュー
TSUBASA
明治生まれの女優沢村貞子が仕事をしながらも家事をおろそかにしない日々を綴ったエッセイ。柔らかな筆致で読みやすく、面白かった。80年代のこの本執筆時既に古希過ぎというので、新しい物が溢れて慌ただしくなってきた時代に、古くからある物が追いやられることに寂しさを感じているのが伺える。家電製品や洋服などが出回る中、日々の炊事や着物の手入れ等、生活することに直結することの丁寧さが際立つ。これが躾なのかなと思う。やはり躾がキチッとした方には敬服するばかり。さらに忙しい時代になったけども、こういった躾は忘れずにいたい。
2020/11/29
Mayu
女優の沢村貞子さんのエッセイ。忙しい職業の合間に家事もきちんとされ、私からしてみたらヒエーという感じでしたが、綺麗事ばかりが書いてあるのではなく、イヤになったり、人とぶつかったり、イライラしてしまったとき、そういう自分をあやしてあげる方法まで、優しく諭してくださるようで、本当に良書だと感じました。明治生まれの古い人間なので…と謙遜されていますが、男女の役割分担や家族との距離の取り方、職業と家事のバランスなど、現代にこそ必要と思われる感覚なのでは。漬物や常備菜など、お料理のレシピもすごく参考になりました!
2014/07/07
ハムりん
職業を持ちながらこざっぱりとしたおうちとおいしいごはんのためにバタバタ走り回りながら奮闘。キッチリこなすところががステキです。こんな風に年をとりたいと思います。ローバは一日にしてならず。
2016/10/15
おーね
時々読み返す一冊。しゃんとするような気がする。
2014/10/25
adu
初めてこの方の本を読んだ。文章がものすごくうまかった。どんどん飽きずに読み進めることができる。そして、何より、家事や料理の話が楽しい。調べてみると、著者は、なかなか波乱の人生だった。しかも明治生まれで役者という仕事。心折れるようなこともあったに違いない。でも、そんなことは微塵も感じさせずに軽やかに小気味よく、日々を暮らしている。家事をきちんとこなすこと、そして、こざっぱり暮らすことは著者の生きるうえでの芯だったのかもしれない。
2022/12/16
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