黄色い兵士達: 第一次大戦日系カナダ義勇兵の記録
黄色い兵士達: 第一次大戦日系カナダ義勇兵の記録 / 感想・レビュー
印度 洋一郎
第一次世界大戦勃発後、カナダに移民し、人種差別に耐えていた日系人達がヨーロッパ戦線への志願を通じて、権利(具体的には選挙権)拡大や地位向上を目指した動きがあった。実際200人弱の日系人がカナダ軍へ志願し、フランスの戦場で戦っている。この本は、その知られざる事実を発掘し、80年代前半まだ存命だった唯一の従軍者へのインタビューも行った貴重な一冊。平和主義で戦闘を嫌う著者が、調査した義勇兵の記録を前に「自分が戦争の事実に感動していることに困惑している」と内心を吐露しているのは興味深い。
2014/09/23
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