暴力と聖性: レヴィナスは語る (ポリロゴス叢書)
暴力と聖性: レヴィナスは語る (ポリロゴス叢書) / 感想・レビュー
ULTRA LUCKY SEVEN
あぁ、もう素晴らしい本。背筋がシャキッとする。内田樹の訳も物凄くいいし、難解なレヴィナス哲学が容易にわかりやすく本人によるインタビューで聞ける。「おはよう」ということの重要性とか、「かけがえのない人」を見つける事とか、当たり前なんだけど本当に大事なことについてずっと生き抜いてきた人なんだなあということ。ぜひぜひ文庫化して多くの人に読んでもらいたい名著。レヴィナスの著作に挑戦してダメだった人もこれは本当にわかりやすいですよ。
2012/03/01
ぼけみあん@ARIA6人娘さんが好き
斜め読みだったので、今回精読。ポワリエによるレヴィナスの思想の解説と対談、未発表論文の3部構成でまとめられている。多少の難解さを残しながらも、ポワリエによる解説がよくまとまっていて、レヴィナス入門としても優れた内容になっている。対談部分も類書と違って自伝的な内容が多く、分かりやすい。レヴィナスの思想には疑問も多く感じていたので、その辺をハッキリさせるために読んだのだが、レヴィナスの思想を知るという意味でも満足のゆく内容だった。
2010/10/24
グスタフ
インビューが、この本の中心になる。そして、あとがきにもあるように、ここでのレヴイナスは「熱い」。レヴィナス自身が、途中「まるで説教しているみたいですね・・」との言葉をはさみ、自身を冷やそうとしている。結構、他者への評価も厳しいと感じるところもあり、例えば、よく似ていると指摘されるブーバーに対しては、聖書をちゃんと読んでいないと批判する。また、野生の思考を、何とアインシュタインの科学的知性と対比して切り捨てている。南米の未開人は、「迎えいれる他者」の数には入らないのかと、読んでいてつまずくことになる。
2012/03/11
陽香
国文社、
感想・レビューをもっと見る