聖夜 (CROSS NOVELS)
聖夜 (CROSS NOVELS) / 感想・レビュー
えんび@灯れ松明の火(文さんに賛同)
北の国で芽生え、20年という歳月をかけ最南の楽園で実る愛。紆余曲折の末に訪れる穏やかな終わり方は優しくて、これからの二人の幸せに期待。実際に起きた事件・事実を交えた20年にファンタジーが絡み、物語にいい具合の現実味を持たせている。重過ぎず、辛過ぎず、エロ過ぎない感動作。
2011/08/18
黎
「男同士の20年愛」、北海道から沖縄まで。一場面一場面はむしろさりげないほどあっさりだが、二人の人間としての成長・成熟がバブルから現在までの時代の成長・成熟と一緒に流れてゆく。ばらばらな愛の積み重ねが、最後に一つに集約して他にはない深い感動を呼び起こす。読後は胸焼けしない、しかし強い喜びに満たされた。名作。
2010/04/26
もりもり
ずっと読みたかった1冊。何かを諦めたり、それでも与えられた中で大切なものを見つけたりと人生はかくも美しく力強い。それでも一生のうちで得られるただひとつのものを手に入れることができた2人の幸福に泣ける。
2009/12/24
ヨイドレテンシ
久しぶりの再読。このあたりのセンシティブなエダさんもいいな。北海道から始まって沖縄で終わる20年愛。20年という年月が気が遠くなるほど長いとは思えない年頃なので、こういう紆余曲折バツイチ婚も世の中にはおおいにアリだろうと思う。計算すると2人は今年48歳、沖縄で自由に暮らし今では一部で有名なゲイ夫婦になっている、と想像してみる。
2012/03/11
lucinda
ちょびっと、北海道弁(?)が使われてます。ちょびっと沖縄弁が使われてます。南北極端ですが、”ちょびっと”なので気にならず。こんなところでもソツがないぜ、榎田センセイ……。ストーリーも、切なさ満点の前半がハッピーエンドになって、心底よかったと思わされます。現在手に入りにくいのが残念。
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