中沢啓治著作集4 ろくでなし
中沢啓治著作集4 ろくでなし / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
『はだしのゲン』の中沢啓治が週刊漫画誌(大人向けから少年向けまで)に掲載した短編漫画集。これは貴重なもので、たぶん元の原稿が無いものも雑誌から複写して載せている。『はだしのゲン』連載前のものばかりかと思うが、一貫してブレていない事に感嘆。ブレる事が悪いとは思わないが、お父さんが左翼だっただけにその筋金入りに感嘆。珍しい時代劇もあるが、どの作品も反戦反資本家反体制である。今だったらアウトな描写も多いのがいかにも昭和。少年向けのものは一峰大二に似た絵のSFだが、ラストで原爆の話が出てヒヤッとさせる。お薦め。
2022/01/18
たまきら
権力を握るものへの圧倒的な不信感。どの短編にもそれが見られます。ええ、そうやって終わらせますか?とがっくりしてしまう内容が多いんですが、「裏切り者」はキラキラしていました。スト破りをする男性と、芝浜なみな妻も、最後のコマも良かった。ディエゴ・リベラやベン・シャーン、ケーテ・コルヴィッツ…庶民の立場から見る世界を忘れない作家たちに、心が動かされます。
2019/03/20
ねこすけ
はだしのゲンをすべて読んでから読みました。主張する内容はブレないなあと思いました。善は損をし、悪が得するそんな世の中だけど、声をあげることができる人が増えるといいなといった感じ
2023/08/02
緑虫@漫画
★★☆ 基本的には資料的価値のみです。ベストは「当たり屋の鉄」。車にぶつかっては金を得てというサイクルが繰り返されるグルーヴ感がいい。中沢先生、基本的にテロリズム容認なのよね…。
2019/06/23
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