建具職人の千太郎 (くもんの児童文学)
建具職人の千太郎 (くもんの児童文学) / 感想・レビュー
ぶち
生麦村の百姓の子・千太郎は7歳という幼さで、建具屋に奉公に出されます。そこには、実の姉のおこうが、女中として先に奉公にあがっていました。姉のおこうの励ましや、兄弟子達の指導で、いつしか千太郎も腕の良い職人になりたいと思うようになりました。"おらあぶきだ。のろまでよう。でも、ぶきだけんどぶきなりに、たんせいこめりゃいいんだ。" 子供とは思えないほどの達観です。感心しちゃいます。その他の人達も、それぞれの立場で懸命に生きています。そんな姿に拍手です。職人技のエピソードも随所にあって、大人でも楽しめます。
2020/04/23
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
昨年、組子細工をしたので、タイトルに惹かれて手に取ってみた。江戸時代に建具職人の元に7歳で奉公に行った千太郎と姉のおこうの物語。粋な江戸言葉と建具の情景がとても良かったです。建具の作り方を詳しく分からないので、文章だけで思い描けない所もあり、挿絵がもう少しあったらより楽しめたかも。百太郎という実在モデルがいたとの事。
2020/02/08
takaC
当時の日常をさりげなく紹介しながらこども(千太郎)の成長を描いている構成ですが、物語の起伏があまりないまま終わってしまうので、感動とか残念とかの感情には直結しなかった。「これが課題図書とは現代の子供も大変だな」、なんて思ってみたりもした。
2011/09/20
糸車
1月の子どもの本の課題本。幼い子を容赦なく口減らしの為に建具屋へ奉公へ出す父。姉のおこう9歳、少し年を開けて弟の千太郎7歳も。不器用でおどおどしていて、でも一生懸命な千太郎が頑張っている様をきちんと見守る大人たちの存在がありがたい。登場人物がそれぞれの個性を生かしているのがいい。千太郎にカンナを教えてくれる秋次を見直したおこうが怖い気持ちを押し殺してやくざの使いに対峙する場面に感動。贅沢を言わせて貰えば、もっとページ数が欲しかった。おこうと秋次がほんとに夫婦になるのかとか(笑)、物足りない感じは否めない。
2017/01/20
jima
小学校高学年向け。江戸時代、建具屋に奉公に出された姉のおこうと7才の千太郎。成長していく千太郎が微笑ましい。
2013/12/11
感想・レビューをもっと見る