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わたつみ (コスミック文庫 は 13-2)

わたつみ (コスミック文庫 は 13-2)

わたつみ (コスミック文庫 は 13-2)

作家
花房観音
出版社
コスミック出版
発売日
2021-12-16
ISBN
9784774763439
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わたつみ (コスミック文庫 は 13-2) / 感想・レビュー

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桜もち 太郎

素晴らしかった。もっと評価されてもいい作家だと思う。主人公の京子は東京から映画の仕事を捨て、逃げるように実家のある田舎に舞い戻る。土地名は出ていないが、京都から2時間電車に乗り海のある街らしい。田舎の閉塞感、筒抜けの噂話、嫌で仕方がない毎日。「わたつみ」とは京子が務めるかまぼこ製造の会社の名前だ。そこに勤務する人間たちの群像劇も横の広がりを見せており、京子の考え方に深い影響を与える。都会であろうが田舎であろうが人間の欲望は変わらない。男にしろ女にしろ「人は誰でも生きていくうえで、罪を背負っている」→

2022/10/23

まめの助

★★★☆☆ある事件をきっかけに田舎に帰って来た女と、同じ職場の人たちのお話。罪を犯した罰を己に科す為嫌いな街へ戻って来た主人公。よく耳にする、田舎特有の密な人間関係や閉塞感が半端ない。そのせいか、自分にない物を手に入れる事に貪欲で人間味に溢れている。それが人間らしさで、可愛さなのだと思わせてくれるのが、さすが。皆何か背負いながら懸命に生きているから、あなたはひとりじゃないし、弱いけど強いのよ!と伝わって来る。

2023/05/21

triple_port

北の桜木紫乃.南の花房観音と言いたくなる作品。桜木紫乃の作品で感じるジメとした湿気はないが、どことなく曇天の空を感じる。最後、主人公が自分の進む道を確信できたのは良かったと感じるし、良い余韻を残す終わり方!

2023/09/25

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