食魔
食魔 / 感想・レビュー
chidoriayumu
作中、若い時の主人公が他者から尊敬されないことへの苛立ちが描かれているのが生々しくて好き。 正常な教養を持つ世間の知識階級に対し、脅威を感ずるが故に、睥睨しようとする職人上りで頭が高い壮年者と青年は自らの孤独な階級に立籠って脅威し来るものを罵る快を貪る ここの部分だけ読むと、何かと自分の感性を拠り所にして成功者かのように振る舞いマウントを取る人はいるよなあと思った。SNSのユーザー名のよくわからない肩書きとか、仕事論や精神論を語りたがるとか。「先生」と呼ばれたいだけで、まだ「食魔」には至ってなさそう。
2020/06/16
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