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天衣無縫

天衣無縫

天衣無縫

作家
織田作之助
出版社
ゴマブックス
発売日
2016-07-20
ISBN
9784777137763
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天衣無縫 / 感想・レビュー

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扉のこちら側

2016年1094冊め。頼まれると否と言えず、自分で借金をしたり着ている服を質に入れてまで他人にお金を貸してしまう軽部氏の妻視点で語られる。お人よしというより外では自分をよく見せたい自己顕示欲が強すぎるように思う。家では妻に折檻されてもすやすや眠るとか、どうにも理解できない人だ。

2016/12/17

Yuki Ban

広辞苑より。「天衣無縫- (中略)技巧をこらしたあとがなく、いかにも自然で完美であるさまの形容。また、人柄が天真爛漫でかざりけのないさま。」登場人物の軽部氏の、生き方は自然であるが完全に美しくはない。むしろ醜い。人柄はかざりけがないが、思ったことをそのまま口にできない気の弱さがあるから天真爛漫ではない。お金がないのに頼みを断りきれずお金を貸しまくったり、無遅刻無欠勤ひいては軽部氏の出世を望む奥さんに毎朝会社へ送り出されてるのに打刻を毎回忘れたりする、ダメ男にこのタイトルをつけたと知ったら奥さん怒るだろう。

2020/06/06

なーちゃま

「…いいえ。」が最初うざすぎて読み続けられなかったが、それは序盤だけ。織田作之助初読でしたが、お金を貸し続けてしまうような底なしのお人よしを、乗りこなしていかなければならない主人公…。でもなぜか嫌いになれない、なぜだろう。おっとりしているからかな。「天衣無縫」という言葉には「天真爛漫」という意味があるらしい。爛漫ではなさそうだけど天真ではありそうな夫だった。

2023/02/13

asanosatonoko

天衣無縫、詩歌や作文が技巧など感じさせず自然に整って美しいこと、または天真爛漫な様子。この作品は意味としては後者だろう。気が弱くお人好しであるようで、実はあるがままにやりたい放題で生きてるんじゃないの…?という困った人を夫にした妻の視点で語られている、小説の2、3本くらい書けそうキャラクターをしている夫だが、実際に家庭を持つとなったらお断りな人をユーモラスに描き、かつ最後にビシッと釘をさす締まり方をしている。

2019/05/07

もももあい

純文で敬遠していたけど読みやすかった。 結構あっさりしてるのね

2021/04/17

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