君がそばにいても 僕は君が恋しい
君がそばにいても 僕は君が恋しい / 感想・レビュー
YM
読友さんの感想に惹かれて。自己の内面に静かに深く入り込む詩だった。君がそばにいても 僕は君が恋しい この一文が僕のすべてだ。自分のことなんて分かっているけど、分からないよ。僕は僕を開放する。いまがその時だ。
2015/01/27
emi
口に出してみてほしい。「君がそばにいても 僕は君が恋しい」どんな感じがしただろうか。韓国の詩人、リュ・シファさんの詩の世界は簡単には気づかない奥深さがあります。冥想をする人には近しい世界なのかもしれない。生と死、徹底した内面の世界と愛。悲観的にさえ見えるけれど、詩の力をとても信じているのだな、ということを感じた詩集。私自身は「僕」は幸福だなと感じたけれど、その詩を読んでみると、大きな気持ちで切実に「君」を愛おしんでいるのだなと思いました。私が一番ハッとした詩は「霧に隠れる」。感性が磨かれる一冊です。
2016/01/31
雪うさぎ
韓国が詩集大国だなんて知らなかった。リュ・シファなんて知らなかった。君がそばにいても、僕は君が恋しい。私は何度も口ずさみ、それだけで酔いしれる。冷たくて乾いた空気が魂の重さを伴って、私の心の奥底に沁み入る。その深さは測ることなどできない。私達を見ている何かがいる。木々の陰から、或いは霧を身に纏い、ときに鳥や獣の姿を借りて私達を見ている。彼だけがそれに気づき、小さな虫の目に映る星を見出す。あまりにも繊細な感受性に、彼の孤独を感じる。雪が溶ければ跡形もなく消えてしまうだろう彼の詩に、この冬出会えてよかった。
2015/01/31
Timothy
"그대가 곁에 있어도 나는 그대가 그립다"という本書の表題作が好きで、リュシファの詩をもっと味わってみたいと思っていた。この度とうとう注文した彼の詩選集が韓国から届くのを待っている間、翻訳で雰囲気を掴んでみようと唯一の邦訳らしい本書を手に取った。時折挿入される靄がかったような白黒の、枯れ木や幽寂な湖の写真に象徴されるように、孤独や淋しさ、虚しさ、不安の静かな影が全体に横たわっていて、それが時にとても悲しく、胸をざわつかせるが、同時にとても美しく、非常な慰めになる。
2022/02/22
呉下の阿蒙
霧に隠れる/ 君がそばにいても僕は君が恋しい/ 木は自殺を夢見ない/ 雪の上に書いた詩
2018/03/13
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