消え行く少女 (前編)
消え行く少女 (前編) / 感想・レビュー
上品過ぎて僧侶のような寺
白土三平が1959年に描いた少女漫画。中野晴行の解説によると、当時の「難病少女もの」というジャンルの流れにあるらしい。主人公の少女・雪子は赤ん坊の時に広島で被爆して原爆症。冒頭いきなり母を失い(父は行方不明)、天涯孤独になる。友人・三太の家に厄介になるが、貧しい三太の家庭に迷惑をかけぬ様に家出してから生々流転の不幸が始まる。途中、息子を戦争で失った焼き芋屋の老婆に拾われ幸せに暮らしていたが、昭和天皇が宮城で挨拶するのを見に行った老婆が混雑による惨事で死ぬ辺り、左翼の息子・白土の面目躍如である。
2015/06/26
Vakira
白土三平さん 哀悼読書第1弾 今から62年も前の貸本屋時代、日本漫画社より出版された本。当時の定価130円です。でもそんな本を現在持っている訳ではなく、この本は2009年版小学館さんの貸本単行本完全復刻版として復刊。設えは当時のまま。最初の数ページはカラーでまんま貸本の雰囲気味わえます。白土さん当時の画風はもろ手塚治虫さんです。つげ義春さんの貸本の時の画にも似てます。つげさんもやはり手塚治虫さんの画を真似たのでしょう。広島の原爆投下による被爆少女が主人公。母親は原爆症により亡くなってしまうからもう少女地獄
2021/11/01
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