消え行く少女 (後編)
消え行く少女 (後編) / 感想・レビュー
Vakira
白土三平さん 哀悼読書第2弾は後編。最初の数ページ、前編のあらすじに使われているところが、いかにも古めかしくいいです。被爆し、身寄りのない少女。ガキどもからは乞食扱い、石を投げられる。そんなところ山に住んでいる今で言うとホームレスに救われる。風貌は怖いが優しい男性。実はこの男、韓国人。日本人に妻子を殺され、日本に連れてこられ強制労働。炭鉱労働の災害時に逃げ出して来たのだ。家無し、家族なしの少女と妻子を奪われた男。やっと一時の幸せな生活が始まる。これで終われば気持ちいいのだが作者はそうはさせない。
2021/11/02
上品過ぎて僧侶のような寺
白土三平の昭和34年の難病少女漫画後編。原爆を扱った漫画としてはかなり早いものらしい。前巻で知らない農村に流れ着いた雪子は、地元の子供達に差別用語で石をもて虐められる。逃げて倒れた雪子を救ったのは原始人の様な謎の山男。人里離れた洞窟に住むこの山男は、日本軍による侵略と強制連行で働かされていた炭鉱から逃げ出した朝鮮人・李貴道だった。雪子から終戦を知り喜ぶ貴道。二人は親子の様に幸せに暮らすが、強制送還により貴道は無理矢理祖国に送られる。船から逃げた貴道を待っていたのは雪子の死であった。解説は佐藤優。
2015/06/26
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