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まばたきを三回 (ショコラ文庫)

まばたきを三回 (ショコラ文庫)

まばたきを三回 (ショコラ文庫)

作家
凪良ゆう
円陣闇丸
出版社
心交社
発売日
2012-05-16
ISBN
9784778112882
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まばたきを三回 (ショコラ文庫) / 感想・レビュー

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エンブレムT

凪良ゆうさん初読みです。なかなかにドラマチックなファンタジー展開なのだけれど、心に静かに沁み込んでくるような印象を受けました。なんだろ?文章に透明感があるからかな?一佳と令、幼馴染としての2人の間に流れる空気が優しいからかな?大切な人を亡くしてしまった者の気持ちを丁寧に描いた重いテーマだというのに、とても穏やかな読後感です。まぁ、幽霊モノとしてはちょっと反則な設定だからこそのハッピー感と言えるかもしれませんが。「シトロンノマカロン」の可愛らしさと、手書きの「手紙」の切なさとが、今も頭から離れません。

2013/10/16

Kaoru

最初、ちょっと設定が甘いなぁと思いながら腑に落ちない気分で読み進め、途中不自然な感じで高校時代の回想エッチシーンが入ったり、更にう~んと唸っていたけれど、同時収録の『夏より』のラストで「ああ、この人はこれが書きたかったのか」と胸を熱くしながら思った。今まで読んだ『死』をテーマにする作品とはちょっと毛色が違って面白い。繰り返し使われる畳語法や子供っぽい比喩が少し気になったが、これは意図的なのかもしれない。深刻なテーマなのに、ほんわりと温かい優しさが根底に流れていて、読後は穏やかな気持ちになれた。

2013/02/23

みずほ

小説★★★★★ 挿絵★★★★★ 幼馴染みもの&幽霊もの。令が死後ずっと一佳の傍にいたのに、一佳が突然令の姿が見えるようになった理由とか、二人が実は生霊だったとか、最後のオチも含め、ただの幽霊ものじゃない捻りが色々と組み込まれている。久々に「一生、死ぬほど愛してる」という恋愛の本質だけをギュッと濃縮したBLを読んだ。恋愛の心情だけを追った混じりけのない恋愛小説で、訴えることはシンプルだけど凪良さんの手にかかると一味もふた味も違う。同時に、生と死を超えて永遠に続く人の想いの深さを考えさせられる秀作。封入P付き

2012/09/22

miyu

読了本から今回はこちらをチョイス。内容を鑑みてお盆近くの今がレビューのベストタイミングかと。これ途中まではすごく好きで一佳と令のCPにドキドキしたのだが二重三重の特殊設定が明白になってくると個人的にややしらけ気味になってしまった。「実は二人とも」ってのはいい。むしろ私の萌ポイントで胸をつかれた。だけど他の物に憑依して移動ってどうなのかな。これを単純に可愛いとか健気といっていいのか迷う。それでも病院での令から一佳への手書きの手紙には文句無くやられてしまった。なんなの反則技じゃないの。さすが凪様、震えました。

2018/08/06

那義乱丸

凪良さんは言葉をとても大切にされる作家だと実感。ボロ泣きだった。でもそれは死にネタ故ではなく令と一佳の透明でピュアな愛情に対しての涙。中盤の奇想天外な展開にまでクスッと笑いつつも涙がジワリ。終盤にある予想外の演出には嗚咽を漏らしてしまったほど。ファンタジーという不思議設定の中で二人の心情描写がブレる事のない軸となり物語を引っ張っていくのもすごく良かった。その後編、来る者と去る者の一瞬の邂逅に胸を打たれた。「時間は残酷なほど優しい」の一文はとても重く、何気ない日常を積み重ねていけることの幸せを噛みしめる。

2012/05/24

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