愛しのニコール (ショコラ文庫)
愛しのニコール (ショコラ文庫) / 感想・レビュー
miyu
「好きだ。好きだ。めちゃくちゃ好きだ(by榮)」この言葉をそっくりそのまま凪様に捧げたい。長らく積んだまま時々横目で表紙絵見つつ素通りしていた自分が嘆かわしい。『セキュリティブランケット』と真逆にあるようなお話だった。あれは長きに渡った大人二人の恋が実らずに終わる切ない話。一方こちらは賞味期限切れと一旦は保留になった後に結ばれる。セキュリティの方の鼎にもハッピーエンドを迎えさせてやりたかったのだがこちらのニコも愛おしい。攻めがスパダリではなく普通の男子なのも好み。悩め悩めとほくそ笑みつつ幸せな気分で読了。
2018/07/29
那義乱丸
ずっと片想いをしている相手から恋の相談をされるとはっ!しかも惚れた相手は男だという…。榮への想いを封じ込め、榮とエンドの恋の成就を見届ける羽目になりながらも自身のつくり上げたオネエキャラを笑顔で演じ続けるニコが、あまりにいじらしく切なかった。私にも愛しいニコールだった。また、同性カプにとって恋愛と友情の境界線を見極めるのはとても難しそうなので、疑心暗鬼になってしまったエンドの心情も理解できる。榮のことを好きだからこそエンドも苦しく切ない想いを抱えていたのだろうと。どうか彼も幸せな恋を見つけて欲しい。
2016/06/07
きょん
ニコちゃんの学生編が切なくて度々涙ぐみながら読んでました。スニーカーで描写される棄てたくても棄てられない恋心が誰しも自分と重ね合わせちゃうんじゃないかなあ。そして「賞味期限切れの恋」という表現が私の中でのBL表現ベスト1,2を競うほどツボに嵌りました。ゲイバーのお客さん達がいい人ばかりで、これからも榮くんをしっかり小舅として監視してほしいな。
2016/04/21
波多野
タイトルまさに。愛しのニコール。人生ハードモード、損な役回りで気持ちを抑えつけて、救ってあげることのできないことが歯がゆく思えるぐらいの健気さ。ニコが愛しくて愛しくて最後まで泣きながら読みました。水底に沈みそうな体も心も救った王子は最後まで立派な王子ではないけれど、何も分かっていなかった自分を反省できる優しさの持ち主。どうか、これからもニコを泣かせないで。最後まで人生捨てたもんじゃないと思える幸せを。凪良さんらしい優しさが伝わる文章で、その温かさにまた涙。大好きな一冊。
2016/04/10
幸成
恋する子たちの気持ちはどれも「あるある」。片想いしてた相手に好きな子ができて付き合い始めた。告白さえできず自分の気持ちはしまって友達付き合い(でもまだ好き)。恋愛相談してる相手を好きになる。自分の恋人が友達(恋人に気がある、あったのを知ってる)と会ってるのを咎める。恋してると自分の事しか見えてこない。と、あげだしたらきりがないけど、みんなそれぞれ恋愛してるんだよね。エンドのことも最初は嫌なキャラだと思ったけども、榮の事が好きだから自分をちゃんと見て欲しかったんだよね。
2016/05/19
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