誰も懲りない
誰も懲りない / 感想・レビュー
多田幾多
まさに「誰も懲りない」に限る内容だった。登志子の家族は外から見れば「幸せな家族」に見えるけど、皮を剥げば「地獄のような家庭」である事が始めのほうですぐにわかった。娘をゴミみたいな女と罵る父、それをただ見守るあばずれ母、自分を犯し続けたおじいちゃんと、悪魔と罵るおばあくん。みんながみんな下らない嫌らしい殺したい愛おしい救いがない。最後の登志子の言葉がなかったらどんなにこいつらを嫌いになれたか。
2014/04/07
よしだ
読む立場をここまで問われ試される作品は他にないのでは無いかと思う。感想を言語化出来ない自分が情けないのだが、とにかく読んだという自分が居ることを表明したい。すごい作品だった。総毛立った。
2014/02/19
早瀬主税
「ありふれた」と前置く時は、びっくりするくらい例外な物語であることが多いです。この本もまさに。破綻した家族、歪んだ自己、復讐かのように利己的に振舞い…。羣青で圧倒された生きることへの気迫が、これでもか、と濃縮されています。読んで後悔はないけれど、読み終わったら疲労困憊です。早く公的機関の介入を!という感じ。家族みんな頭いいのに、なぜ的確な対応ができないのか。特に響いたのは「たくさん苦労すれば、たくさん頑張れば、きっと幸せになれるからね」。小学生に言い聞かせるようなシンプルな言葉に、血がにじんで見えます。
2014/02/20
ゆりこ
友達が貸してくれました。どうして貸してくれたのか。重い暗い…救いがない…ぐぅぅ。少し前に読んでた、家族神話系のはなしとかとリンクするところはありましたがしかし。しかしさぁ!後味悪!早く返すわ!
2014/03/26
吃逆マンガ堂
重い、重すぎるぜこれは…。わかってたけど。開始数ページで、救いを求めてあとがきを探してしまった。
2014/04/21
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