センネン画報 +10 years
センネン画報 +10 years / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
今日さんによると、「言葉にならないきらめきや揺らぎを、描いていけたらいいなと思います」とのこと。既刊の『センネン画報』と多くは同じものが収録されている。しかし校正も新たに、未収録作品も収められている。なにより嬉しいのは『センネン画報』では一部だけがカラーであったのが、本書ではオールカラーになっていること。眼福である。カーテン、風、靴紐、傘、はさみ、カメラ、付箋、マフラー、そして水。今日マチ子さんの青い世界ふたたび。
2019/02/17
momogaga
図書館本。今回もストーリーを勝手に作って楽しまさせて頂きました。未だに名前を拝見するたびに、大女優の京マチ子さんを思い浮かべてしまう私としては、センネン画報の世界を理解できているのだろうか・・ジェネレーションギャップは仕方ないですね。
2018/06/10
ぐうぐう
言葉がなくなると、世界はどのように見えるのだろう。どのように感じられるのだろう。それは、例えば風だ。カーテンが、マフラーがそよぐだけで、そこにドラマが生まれることを私達は知る。あるいは、温もり。差し伸べた手に触れたときの、背後から抱きしめられたときの、人の温もり。または、匂い。脱いだ上着の、すいた髪の、相手の匂い。そして、想い。愛おしいという、憧れという、好きでたまらないという、言葉だけでは掬い取れない想い。水の中で交わされる会話が、言葉ではなく、泡になって描写される。まさに、想いがそこに描かれている。
2018/06/11
リコリス
風にそよぐカーテン、静かな水面のゆらめき、心地よい色合いに浮遊しているように時間がすぎていきました。大人と子供の間の切なくて甘やかで爽やかで眩しい季節。本の中に吸い込まれるような色彩が好みでした。
2018/10/14
水色系
青と白の色彩があざやかで、ずっと見ていたくなる。冬の朝のやたらと青が混ざった、理由はないけど胸がきゅーっとなるあの空気感な絵に落としこまれていて、いまさらながら今日マチ子さん天才だな、となっている。
2022/12/12
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