時の葦舟 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 5巻)
時の葦舟 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 5巻) / 感想・レビュー
スターライト
表題作をはじめとした連作短篇〈白亜シリーズ〉5篇と、SFファンジンに掲載された短篇、北海道新聞連載のインタビュー等を収録。連作短篇は、『白き死~』に見られた、同一人物が異なる名前で登場しつつ、世界の成り立ちを明らかにするストーリー。石による飛行機械などの魅惑的なガジェット、夢か現実かわからないような、まるで窓ガラスかカーテンごしに風景を見るような描写に強く引き込まれる。インタビューは著者の生い立ちが詳細に語られ、北の大地が彼の作品に強く刻印されていることがよくわかる。
2015/03/25
記憶喪失した男
連作短編集。時と石に囲まれた街と夢を扱った幻想小説。
2015/07/08
ぶうたん
同人誌掲載の短編以外は既読だが、表題作はやはり素晴らしい。鏡、植物、石をモティーフにした3編と、それらを連関させてまとめあげる完結編からなる連作SF中編集。精神科学の知識があればもっと楽しめたはずなので、そこはちょっと悔しい。サイレントスター掲載の短編は、独創的なアイディアと、多少の形式の工夫を盛り込んだ著者の若き日のとんがったSFで、これまた楽しい。白き日も、聖シュテファンも良い作品だと思うが、再読してみてやはり初期の短編や連作には敵わないと、あらためて思い知らされた。広く読まれるべき傑作。
2015/03/04
かやは
俺もそろそろトカゲ狩りに出かけないとな……
2015/02/26
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