宇宙25時 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 2巻)
宇宙25時 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 2巻) / 感想・レビュー
スターライト
表題作を含む4篇の中篇、および同人誌掲載作等を収録。「レムリアの日」はのちの古代史への関心がうかがえる佳作、「ああ荒野」はヒロイック・ファンタジイの変種と読めないこともない。「無限への崩壊」は、主人公をミュータンツ・ハンターと設定していて平井和正作品かと思わせて、荒巻らしい工夫を凝らしていて面白い。「宇宙25時」も、月に基地を置く秘密機関の物語だが、クスリの作用による「幻覚」が、事実なのか虚構なのかあいまいで不思議な読後感を残す。いずれも読み応えのある作品で、荒巻の技巧を堪能できるショウケースとなっている
2015/04/13
ぶうたん
初期の中編集をコアにした巻。同人誌及びムック掲載の短編を含む。表題作は難解だが、それ以外は分かりやすく、かつ『柔らかい時計』に収録予定の短編群とも少し雰囲気が異なりいわゆる文学的な香りの強いものである。追加の短編はディックのオマージュと架空戦記全盛時代の寓話的な作品で楽しめる。
2015/04/12
かやは
ん十年ぶりくらいで再読。すごく独特で、いつ読んでも新しくていいんですよ。
2015/12/31
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