骸骨半島 花嫁他 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 別巻)
骸骨半島 花嫁他 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 別巻) / 感想・レビュー
スターライト
本書を持って「定本荒巻義雄メタSF全集」が完結。氏の詩集『骸骨半島』に加え、メタ俳句、短篇、ショートショートで構成。残念ながらぼくには詩心がないので、詠まれた詩の情景等をうまく汲むには至らなかったが、数学用語を使うなど荒巻氏らしさが充分出ていたように思う。短篇では、進化論に一石を投じる作品があり、驚いた。何だか石原藤夫の惑星シリーズに出てきそうな話だった。巻末のあとがきは、荒巻の社会観・未来観をうかがい知ることができるものになっていて、興味深い。
2015/09/08
∃.狂茶党
収録作中『パンフー・ヤクザ』は発表時に読んでいる。サイバーパンクを演じた作品で、黒丸尚の訳文によるギブスンを多大に意識しているが、物語的にはスターリングよりかもしれない。数十年ぶりに再読すると、風忍みたいなものを感じる。寄せられたシャイナーの文章に、アメリカから見る日本の繁栄がつかの間であったことを知る。
2016/11/28
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