凪の大祭 立原透耶著作集 1
凪の大祭 立原透耶著作集 1 / 感想・レビュー
norstrilia
読友さんのレビューを読んで。ル=グウィンやトールキン、という印象。装丁からとても構えて読み始めてしまったが、とても上質なファンタジー。まるで翻訳モノか、というくらいに語り口が印象的で、この1冊を読んだ限りでは、いい意味で日本人作品とは思えない。所々説明不足と感じる箇所もあるものの、強いメッセージ性を持った長篇2作は、また読み返して色々と深読みしたり、ある種の風刺として捉え直してみても面白いかもしれない。日本人でこのような作品を書いた人がいたことに驚きつつ、また読書の世界観が拡がった事に感謝です。
2016/09/25
あおき
長崎の図書館で偶然見かけたので手に取ってみたら面白くて読み耽ってしまった。想像力をかきたてるすごく綺麗なファンタジー。羽のある種族であるにもかかわらず、羽のない、不吉な「凪の娘」イルーシュカ。私も羽がないのでイルーシュカのことは普通に理解できるんですが、もともとその種族は羽があるので羽のあること前提の文化なんですね。感情表現も羽を使う。しかしイルーシュカはそれに混ざれない。だから理解されない。その辺が良く出来ててとても面白かったです。
2019/07/07
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