奇妙な小話 佐藤春夫 ノンシャラン幻想集
奇妙な小話 佐藤春夫 ノンシャラン幻想集 / 感想・レビュー
マカロニ マカロン
個人の感想です:B。先日読んだ佐藤春夫、岩波文庫の『美しき町・西班牙犬の家』は1992年発行で、字が小さくて読みにくかったが、この本は2018年発行で字が大きく、装丁も本の内容にあっていて、読み易かった。副題の「ノンシャラン」とはフランス語で、「無頓着でのんき。なげやり」という意味らしい。この本の中に『のんしゃらん記録』という1929年(昭和4年)の作品があるが、今から10世紀後、貧富の差が甚大化し下層階級は地下300mで空気も日光も欠乏した狭小な間仕切りの中で生活するというディストピア小説。
2018/12/26
れどれ
誤植を四つ数えたところで本を閉じました。そのへんの折り込み広告じゃない。文学作品、それも佐藤春夫のような文章の練達をつかまえてこの不始末、自分の未熟もあり憤りが治まりません。誤植がそれと意識されないまま読まれてしまった部分があるかもしれない恐怖、取り返しのつかない損失をも感じます。まだ初版とはいえ、もはや重版がかかったところで全く信用できませんし、収録されている作品はだいたい他の本でも読めますから、こだわりのある方には、なるべく別の機会を得てほしいものです。
2018/08/29
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