つながるビルマ、つなげるビルマ;光と影と幻と
つながるビルマ、つなげるビルマ;光と影と幻と / 感想・レビュー
お抹茶
1980年代にミャンマーに留学していた頃の思い出や最新のミャンマー情勢などを綴ったエッセイ。留学中のトホホエピソードの中にも,ビルマ式社会主義下でのミャンマー人大学教員の悲哀が伝わる。国軍に対する国民の支持がない理由として,国軍は独立以来70年以上戦闘を続けてきた稀有な政府軍で,自国民を殺害することに慣れ,国民の中に支持基盤を作らなかったことが特徴だと説明する。著者は定年退職を迎えたということで,ビルマ一筋の研究者の軌跡でもある。
2023/04/27
クァベギ
硬軟あわせもっている本であるゆえに、ビルマに詳しくない私のような読者には手に取りやすい本。特に「軟」の部分は、読んでいくうちに著者の接してきた人たちへの親しみがわいてくる。その「軟」が楽しいだけに、「硬」の部分で触れられているビルマの現在の暗黒面とのあまりのギャップに、暗澹たる気持ちになった。
2023/05/09
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