世界の手触り―フィールド哲学入門
世界の手触り―フィールド哲学入門 / 感想・レビュー
ハチアカデミー
本書がかかげる「フィールド哲学」とは、「自分にとって当たり前だと思って意識していなかった初期設定に気づかされる」ものである哲学を、個人の思想として立ち上げるのではなく、他者との出会いによって経験するための場として、「フィールド」を見つめなおそうというもの。「人間と動物の境界」を探り続けてきた菅原和孝氏の思想と活動、そこからの派生研究などがまとめられる他、対談も所収。池澤氏との対談では、移動と現場での出会いや発見の楽しみが、鷲田氏とは「臨床心理学」と「フィールド哲学」の接続が語られるなど、共に刺激的。
2015/07/09
check mate
全編に亘って菅原和孝先生への思慕に充ち満ちていて微笑ましい。内容的には菅原論文(サルトルに対する菅原先生と菅原鷲田対談が、両先生世代のサルトルやメルロ=ポンティに対する想いが感じられて面白い。
2015/09/25
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