加藤周一最終講義―佛教大学 白沙会 清華大学 立命館大学
加藤周一最終講義―佛教大学 白沙会 清華大学 立命館大学 / 感想・レビュー
gtn
一神教は攻撃的で多神教は平和的という議論は、歴史的事実と異なるとし、反証する著者。しかし、先の大戦で日本を滅亡に追い込んだ国家神道を多神教の一例に挙げていないことに違和感がある。それとも神道はアニミズムであって、宗教ではないという認識か。
2020/12/06
壱萬参仟縁
貧富の差が拡大した結果、 社会生活の在りようや福祉に 直接に影響が出てくるのは時間の問題で、 社会問題になる(21頁)。 ばかげた戦争をしたのか。 15年戦争をはじめてから無条件降伏 まで続けるということは、いったいどういう 文化がそれを可能にするのか。 根本的な問題(114頁)。 戦争責任、そして、戦後責任。 責任先送り、この体質は次世代への 維持可能な社会を保障しない。
2014/05/06
とんこつ
佛教大、白沙会、清華大、立命館での4つの講義がおさめられている。内容は多岐に渡るが、全体を通して日本文化の本質とは何かをさぐるという知の格闘を感じた。僕にとって加藤周一の第一作(第一作に最終講義とタイトルにある本書を選んだことが正しいかどうかは分からないけど)だったけど、巨大な知の壁にぶつかったという感じがした。その高くて大きな壁のなかから、まずは自分にとって手をかけやすそうな箇所を見つけて、少しずつでも加藤周一全体を捉えていければと思う。
2014/07/30
SK
57*本書で語られている事柄について、ほとんど知識が無いが、それでも興味深く読めた。第3章はご自身の生涯を振り返っての講演。読みやすく、著者の経歴をざっと把握できたのでありがたい。日本人の傾向性は、現世、特殊性、個別性(P.71)。カフェでピカソの隣に座ったことがあるとのこと(P.86)。日本の文化について学びたいので、これからも加藤周一さんの著作を紐解きたい。そして、この本のおかげでマルクスも読みたくなってきた(笑)。
2014/02/27
Nobuhiko Obara
ジブリ経由にて。 口語を文字に落としてるのでかなりわかりやすいものの、流し読みしひっかかることはあまりなかった。いまここという仏教的ワードが加藤周一→ジブリ→お坊さん という流れならば面白いなと(時代ごとにそれを発して影響のある主体の変遷)
2023/09/18
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