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夏目漱石『心』を読み直す (読み直し文学講座)

夏目漱石『心』を読み直す (読み直し文学講座)

夏目漱石『心』を読み直す (読み直し文学講座)

作家
小森陽一
出版社
かもがわ出版
発売日
2020-09-16
ISBN
9784780311136
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夏目漱石『心』を読み直す (読み直し文学講座) / 感想・レビュー

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万葉語り

こころもコロナ禍で読み直しができるとは衝撃的だった。先生が高等遊民でいられるのは日露戦争の公債所有者だから。とか、漱石は種痘が失敗してイギリスで白い目で見られていたとか、腸チフスが流行ったのは、帰国兵からだとか明治という時代を深く読み解くと見えてくる「こころ」の新たな一面にワクワクしました。シリーズものなので次も読みたいと思う。2020-201

2020/11/03

感染症という観点から「こころ」の時代背景を読みといた。高校の授業が薄ら思い出された。「こころ」を前回読んだ時とは違う感想を抱いた。Kってただただ可哀想だと思ってたけど、先生もKもマウントとったり内心見下したり素直になったり裏切ったり、難しい人間だと思った。そういうこころの機微に触れられんじゃなきかな。「こころ」というタイトルとKの死を考えるのは私の永遠のテーマ。また、浄土真宗とは、日清戦争後の暮らしとは、たくさんの知らないことに出会えた。

2021/10/28

シロクマぽよんぽ

明治天皇と尿毒症、電報と手紙の届く日数、一高の出席番号は成績順など、面白い同時代研究がいくつか紹介されている。ただし、コロナと腸チフスを強引に結びつけたり、「先生は鎌倉で入水自殺しただろう」と根拠のない類推を主張したり、かなり主張に粗が目立つ。まあ、平和安全法制と漱石を強引に結びつけて論じるような人なので、この本に関してもすべてを鵜呑みにはできないかな、というのが正直な感想。

2022/06/08

さゆう

「こころ」を読んだのは、気になる異性と二人で鎌倉に行く直前でした。ある小説で「こころにあるのは希望ではなく絶望だ」と書かれていましたが、まったくその通りで告白をする前に、なぜ恋愛などしないといけないのか?と大変不安定な心情に陥っていたことを思い出します。前説が長くなりましたが、本書は「こころ」発表当時の読者にとって本文が与えた意味の解説や、登場人物の発言からの心情の類推が行われています。大変分かりやすく丁寧でオススメですが、解説書に過ぎません。私を暗鬱させたあの絶望感を是非原著で味わっていただきたいです。

2021/02/17

こるた

自分にはない読みの視点を与えてくれる

2023/01/06

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