寺山修司著作集 第3巻 戯曲
寺山修司著作集 第3巻 戯曲 / 感想・レビュー
ぐうぐう
寺山修司が作り出した演劇の登場人物は、演じていることにとても自覚的だ。役を演じるという自我がその役自身に課せられている。それは、演劇の持つ切実さを如実に物語っている。またその結果、観客にも観客という呑気な役以上の覚悟を強いていく。『盲人書簡』の真っ暗闇の中での見えない演劇、そして『奴婢訓』においては、外からの観察者である観客を、劇の内側へと引きずり込んでいく。寺山の劇は、観るのではなく体験するものだと言わんばかりだ。その前衛性は、活字だけで表現された戯曲を読むだけでも、充分に感じ取ることができる。
2010/05/02
サニー
犬神を勧められて、図書館で借りた本。戯曲なので物語を読んでいると言うより、台本。 今では使えなくなった言葉がたくさん出てきて、懐かしい?なぁと思いながら読みました。 怖いと感じるお話しばかりでした。
2024/01/21
たろう
書かれた順に読むと、だんだんに、劇そのものを解体し、物語の筋を追うのではなく、一回生の体験を重視したものになっていくようです。舞台上で即興的・偶発的な「出合い」を観客に起こさせることを目当てにしたものもあり、「上演後の形骸」であるところの台本を読んだだけでは不十分のよう。「身毒丸」を先日見に行ったけど、ほかのも上演されないかな。
2015/02/16
紫花
美輪さんから出発して流れ着いた気がする…「毛皮のマリー」「身毒丸」「青ひげ公の城」が好きだ。
2014/05/25
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