フェミニストとオタクはなぜ相性が悪いのか 「性の商品化」と「表現の自由」を再考する
フェミニストとオタクはなぜ相性が悪いのか 「性の商品化」と「表現の自由」を再考する / 感想・レビュー
TATA
フェミニストの方の考え方というものを理解したくて、こちらの対談集を読んでみた。巷のオタク文化がいかに男性中心的かというところは理解できたのだけど、その後、あれやこれやと話題が飛んでいくので体系的な理解には至らず。まあ、対談形式なのである程度くだけたやり取りであればこその利点もあるわけですが。結局フェミニストの考え方を理解しようとしてこちらを読んだけれど、漸くその入り口に差し掛かったという程度なんだろうな。うーん。
2021/03/31
阿部義彦
女性のためのセックストーイショップを設立した北原みのりさんと私と同年代の精神科医、香山リカさんとの対談です。きっかけの宮崎勤のことから、アート界の会田誠と村上隆、そして、AV女優と業界の行方はてはメイド喫茶や秋元康のAKBまで、性表現と性の商品化について論を繰り広げます。 没落するしか無いこれからの日本は、オタクの天下なのか?私はアニメに興味がないのでロリの気は全然ないのですが、本気でメイドに成って世話を焼きたい(赤の他人にでっせ!)と指向するがいるなんて理解に苦しむ。再読必須、難しかった。
2017/12/02
kenitirokikuti
図書館にて。2017年刊行で、その当時に読んだ。今回何となく再読▲いわゆる「宮崎勤事件」(東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件)について。〈北原 壊しただけじゃなく、ある意味、いろんなものを生んだ側面もあるんですよね。〉〈北原 そう。オタクの市民権を獲得し、秋葉原をつくり、萌え文化をつくり、幼女性愛をファンタジーとして肯定する文化を生み、ひいてはクールジャパンで経済効果を生み…時代や社会のシンボルになってしまった。〉pp.41-42 せいぜい当時の論壇の流行りにすぎない虚像を実体にしないでくれ。
2024/08/31
マグリ
ネットなどで萌え文化に対してフェミニストが声あげると、オタク的な立場の人が激しく反応する場面をよく見かける。 この終わりなき戦いにフェミ側の論客二人が、歴史や社会構造から考察していく対談集。 性の商品化という点では日本はやはり異常だと思う、風俗、AV、エロゲは言わずもがな、萌え文化もエロと切り離せないものが多すぎる。 男はもちろん、女性もこの性の商品化に対して鈍感な人が多すぎる気がする。諦めなのか、声を上げにくい社会構造だからなのか。 とにかくこの本を読んで、当事者意識をもって議論してみてほしい。
2018/11/07
ルナティック
これは会話形式になっていて読みやすいが、考えるべき要素が多くて、色々考えさせられる。男性は女性に“何を”求めているのか?そういう部分も考えさせられた。突き詰めると、そういう話ではないのだろうか?、日本女性の“美徳”と称されるモノモノが、男性の女性観を育むだろうか?そして男性が望む“女性”を演じることが、女性の“価値”に繋がるという思考の源はどこから来るのであろうか?テーマが多くて、絞りきれていない感が残ったので、もっと突っ込んで話し合って欲しい気がした。でも、読んで良かったと思っている。
2018/02/28
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