赤い糸: 短篇集
赤い糸: 短篇集 / 感想・レビュー
chimako
江戸ことばで書かれた短篇が11話。どれもポッと灯りのともるような話の〆。ことばに馴れず読みづらいと思ったのもつかの間、気付けば物語の世界につかり、場面を想像する。江戸時代ならではの職業の数々と日々をつつましく、精進しながら、それでも明るく生きる人々。若い頃はこんな小説集に気づくことはなかったと思う。日頃読まない作家の手の込んだ小さな本。連休にぴったりだった。
2019/05/04
あかんべ
サイズが詩集サイズ?文庫本より小さいなんてめったにないよね。内容はやはり赤い糸がよかった。
2015/08/10
wasabi
久しぶりに読む出久根さんの小説。20年前に書かれたモノもあるが、『飛い騨ん爺い』、『四月馬鹿』、『赤い糸』はこの5年内の作品だ。このところ、人物伝や名言を精力的に纏められ、その成果が小説に活かされている。貧しくとも心豊かに生きる江戸庶民の人情を描く抜群の才は衰えず。心温まった。『とっかえっこ』が一番のお気に入り。贅沢な装丁の山月書房小型愛蔵本にふさわしい作品群。
2015/08/05
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