吉増剛造詩集 (続) (現代詩文庫 第 1期115)
吉増剛造詩集 (続) (現代詩文庫 第 1期115) / 感想・レビュー
sk
吉増の詩には彼にしか出せない固有のリズムとパタンがあって、それゆえ人を魅了するが、逆に言えば飽きられやすい。そんな中で散文を持ち込んだのは彼の巧みな戦略だった。散文のリズムとパタンは飽きられないからだ。散文の導入が功を奏していると思った。
2015/02/26
gu
地霊が跋扈し比喩はたやすく銀河系にまで達する。映像が、音楽が過剰でこれに朗読までされたらどうなってしまうのかと思いつつ興味は湧く。魔力だとか呪術といった連想が頭を離れない。字面の仰々しさに眩惑されているだけなのかもしれないが、自分にとっては驚異の体験だった。
2015/05/14
misui
<中心>を求める旅は死者と呼び交わし地獄を通過しつつ、長篇詩「恋の山」において決定的な何かに出会った感がある。それは朗読を通じて意識された<リズムの魔>でもあるし、あるいはそれこそ詩的エネルギーの中心から迸る一条の道であったのかもしれない。ともかくそのような魔とも精霊ともつかない存在との合流を果たし、以降の詩は土地の、記憶の、そして己のうちにある彼らとの多声的な舞台の様相を呈していく。正気と狂気の境界線が詩人の中にあり、互いに侵犯しあっているようだ。
2014/08/07
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「恋の山」が圧倒的。
2018/03/18
佐々木雅弥
前冊が悪くなかったのでもっと欲しいと思って読んだ。
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