ジャック・ケルアック詩集 (アメリカ現代詩共同訳詩シリーズ 1)
ジャック・ケルアック詩集 (アメリカ現代詩共同訳詩シリーズ 1) / 感想・レビュー
ロビン
アレン・ギンズバーグと共にビート・ジェネレーションを代表する作家・詩人であるジャック・ケルアックの詩集。まだ自分たちの力を信じていた50年代のアメリカで、アメリカ的価値観とは全く異なる仏教的な価値観を学びそれを詩に反映させた先駆者的な存在だ(仏教の逸話である「一眼の亀」や「大白牛車」の譬えが詩の中に登場する)。行き過ぎた管理や社会の規範へのプロテストが、軽快でアドリブの効いたジャズのビートに乗って、ニルヴァーナ、天国やキリスト、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』と共に無作為な並べ方で歌いあげられる。
2020/07/06
プロメテ
僕がもっとも辛かったときに、寄り添っていてくれた詩集。英語あり。どブルース、ジャズ、酒、薬、に溺れながら退廃的に綴った渾身の言葉達。ボロボロのジャンキー、アル中ということがわかる。仏教や神秘主義にも傾倒したらしい。詩人とは自らを破壊し反社会的になっていくにつれ、研ぎ澄まされていくと感じる。詩は時々書きたくなるけど、社会からは逸脱していくだろう。やはりやめた方がいい。生半可な世界ではなく命を懸けてすべき、反進歩的な働きである。本書は生々しい生きている言葉、飾り気の無い、純粋無垢の等身大のビートが感じられた。
2024/07/13
魚京童!
あんま合わなかった。なんでだろうなー。
2016/12/20
王天上
想像していたほど、くだけた調子じゃなかった。まあ50年代ですからね。旧式の詩からニューウェーブへの橋渡し的な位置づけでしょうか。小説の方が面白そうなのでトヨザキ社長が推薦していた「オン・ザ・ロード」を読んでみようかな。
2013/04/09
ymazda1
和洋を問わず、現代詩は苦手というか、よくわからない・・・でも、なんかシンドイとき、寝転がって、この本に抄録されてる「メキシコ・シティ・ブルース」に沈んでいると、少し落ち着いてくるのは、なぜなんだろう。。。「メキシコ・シティ・ブルース」のお安い完全対訳版って、著作権がなくなる2025年を過ぎれば発刊されるんかな。。。
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