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妖怪手品の時代

妖怪手品の時代

妖怪手品の時代

作家
横山泰子
出版社
青弓社
発売日
2012-04-21
ISBN
9784787220486
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妖怪手品の時代 / 感想・レビュー

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HANA

江戸時代から明治・大正まで妖怪に絡んだ手品を論じている。紹介されている内容も「天狗を出現させる法」といった相当痛い内容のものから、歌舞伎の舞台トリックや同時代の西洋における奇術、明治の御代の西洋奇術の輸入や果ては江戸川乱歩まで多岐にわたり、其々どの部分も興味深く読める。昔の人も宴会などで、こういった「奇」や「怪」をトリックとして楽しんでいたかと思うと、なんとなく嬉しくなってきます。

2012/05/14

紅独歩

耳慣れない「妖怪手品」とは『幽霊出現などの怪奇現象を、種や仕掛けによって人為的に作り出す娯楽』をさす新造語。しかし、その歴史は古く江戸元禄の『神仙戯術』にまで遡るという。恐怖と笑いを結びつけたその娯楽の歴史と歌舞伎との関係、東西比較論、そして妖怪手品コレクターとしての江戸川乱歩の紹介等、非常に興味深い内容。あとがきに書かれた「批判的精神が保障された平和な社会でなければ、こうした娯楽は成り立たない」という指摘は重要。『健全』を売り物にした規制ほど、不健全なものはないのだから。

2012/05/05

qoop

著者の云う妖怪手品とは〈怪奇現象を種や仕掛けによって人為的に作り出す娯楽〉のこと。怪奇趣味の感じられる様々な芸能/遊興をプロアマ問わずにこの名の下に通覧し、その特徴を時代に応じて論じることを可能にする。たぶんに恣意的ではあるが、だからと云ってこういう試みの面白さは減じない。怪奇を楽しむ心性を語る上で、アマチュアの占める比重の大きさはこれまで意識していなかっただけに刺激的だった。

2014/07/13

Koning

江戸時代の宴会芸(とはいえ、遊郭のとんでもないお大尽なやつだけど)で行われただろう物から始まって歌舞伎等の舞台芸術、そして明治の奇術師や江戸川乱歩まで。妖怪らしきものを見せる手品の大衆化であるとか、客の「見たて」何て物が語られたり、なかなか専門的なのにどこを読んでも楽しめるという素敵な本。英国の元祖スケプティックなスコットの著作にも触れられていたり読む方も色々な切り口で読めるし2000円だけどそれ以上楽しめるね。

2012/05/26

takao

へー

2017/10/07

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