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怪異を魅せる (怪異の時空 2)

怪異を魅せる (怪異の時空 2)

怪異を魅せる (怪異の時空 2)

作家
一柳廣孝
飯倉義之
出版社
青弓社
発売日
2016-12-01
ISBN
9784787292407
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怪異を魅せる (怪異の時空 2) / 感想・レビュー

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へくとぱすかる

各論全体の要約はとうてい無理だが、例えば、泉鏡花の「陽炎座」は、虚構と現実の境界をあいまいにする、みごとな手法だと感じた。松居松葉の読唇術探偵も大正中期にしては先進的。読んでみたい作品。 ところで119ページに、明らかなミスを発見。1933年(昭和8年)に連載された作品が、(19)23年(大正12年)の全集に収録できるはずがない! 111ページの記述から、1919年(大正8年)が正しいと思われる。おそらく大正と昭和を取り違え、にもかかわらず、西暦の方を「訂正」してしまった校正ミスでは。

2016/12/24

qoop

怪異を語る文章表現に着目し、何を骨子として怪異を創作するのか、怪異そのものをどう記述するのかなど、怪異の語りを論じた一冊。怪談実話を分類し、その実話らしさを担保する怪談の文法を見出そうとした編者の〈怪談の文法を求めて〉はある意味納得の一本。他には、物語の題材として見聞きすることは多くてもその意味を考えたことがなかった笹生美貴子氏〈枕のなかの世界〉や橋本順光氏〈インディアンロープ幻想〉の論考などが印象に残った。

2022/07/13

mittsko

「怪異怪談研究会」(2012年8月~)の最初の成果シリーズ「怪異の時空」全三巻の第二巻(と言っても、第一巻からわずか3か月後の出版)。怪異をどう、怪異によって何を語るのか(フィクションとしての表現のレベル)、そして怪異を求める人の心はどのようなものか、がテーマ。例によって、文学研究を中心に、近世・近代・現代の多様な事象が取り上げられる(一部、唐代伝奇小説、19世紀末イギリスも) ※ 個人的に、上島先生の事実と創作とのクロスオーバー読解、飯倉先生の実話怪談の民話的構造の分析がおもしろかった

2023/08/24

集積屋

峰守ひろかず氏のインタビューを目的にし読んだものの他のページはほぼ読めていないので「読んだ」としてしまうのも編者お二人に非常に失礼な気もするのですが該当部レビューということでご容赦を… 初作から基本的に妖怪というモチーフで創作をしてきた氏によるその理由とスタンスについて分かるインタビューであった。氏が見る側として好んでいることが有名な怪獣やSFモチーフとの差異(妖怪の扱いやい点と難しい点)がとてもわかり易く触れられている。アマビコを例にしての使いやすさなどは思い至らない部分でもあり非常に驚いた点でした。

2017/01/31

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