〈こっくりさん〉と〈千里眼〉・増補版 日本近代と心霊学 (青弓社ルネサンス 7)
〈こっくりさん〉と〈千里眼〉・増補版 日本近代と心霊学 (青弓社ルネサンス 7) / 感想・レビュー
ステビア
近代/科学/唯物論が排斥したスピリチュアルなものを科学的な装いのもとで探究する近代の鬼子、それがニューサイエンス
2022/05/30
saladin
”こっくりさん”、”催眠術”、”千里眼事件”。これら明治期のオカルト現象に通底していた心霊学と科学の相克を描き出し、日本の近代化の一側面を照らし出した著作。”「近代」は、新たなパラダイムのもとに着々と整備されていった。…しかし、その結果「近代」では回収しえないさまざまな「残り物」への欲望が、人々のなかでくすぶり続けることになる”。明治期のオカルト現象は、「科学」が万能の思考装置と化していく中で、そこからはみ出し、排除されたものたちの受け皿となったのだろう。
2021/04/13
わ!
文明改革直後の日本…こっくりさんが、洋学とともに日本に入ってくる。19世紀、世界をリードしている国、イギリス…このイギリスでも、同様に心霊学なるものの一大ブームが訪れる。有名なところでは、あのシャーロック・ホームズの生みの親、コナン・ドイルが熱狂的な心霊学マニアだったことは、ご存知の方も多いだろう。この本には、今書いたような、こっくりさんの歴史的な内容なども書かれているが…そもそもそのようなモノにどうして人が魅せられ、ブームになっていったりするのかが、詳しく書かれているのでした。
2010/07/31
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