小説太宰治
小説太宰治 / 感想・レビュー
青蓮
太宰は自らの文芸の完遂の為に死んだーー青春の一時期、ともに酒をあおり命をあおる濃密な交友を結んだ作家檀一雄は、太宰の死の直後、心に惻々と迫る挽歌を夜通し綴ったーー本作は「小説」と銘打っていますが、読んだ印象だと「回想録」ともとれる内容で、とても興味深く読みました。太宰治は作家としては天才だったけれど、私生活では眉を顰めるような駄目っぷり(恐らく太宰も何らかの精神疾患を抱えていたんだと思うけど)。でもだからこそ檀一雄をはじめ、彼の周りに居た人達は彼を放っておけなかったんじゃないかな。
2017/11/13
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