KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

男であることの困難―恋愛・日本・ジェンダー

男であることの困難―恋愛・日本・ジェンダー

男であることの困難―恋愛・日本・ジェンダー

作家
小谷野敦
出版社
新曜社
発売日
1997-10-31
ISBN
9784788506220
amazonで購入する

男であることの困難―恋愛・日本・ジェンダー / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

nbhd

97年、男性学「モテない男」分野の黎明期の本。フェミニズム批判の論考を読む。上野千鶴子憎しがモーレツで、内容が散らかっているけど、悩ましい論点が様々ある。まとめ→①社会は「男らしくあれ」と振りかざすし、恋愛対象の女性は私を翻弄するし「男はつらくて、女はずるい」問題。②「きれいでもなく、才能もない女性」のフェミニズムってどうなっているんだ問題。③モテない男は「モテ男」の上位に立つために“フェミニスト”(女性に理解がある男)になるが、結局モテるのは「モテ男」だし、女性は「モテ男」が好きだよね問題。悩ましいね。

2021/02/21

kenitirokikuti

図書館にて。小谷野氏はもっと出世したかったという欲を隠さないタイプだ。私は年齢的に氏よりひと回り下だし、学歴や職歴では二回り三回り下である。私は90〜00年代筑波の門前にいた乞食坊主なのだが、小谷野氏の書くものから覗く80〜90年代駒場の様には既視感を覚えるのだった。本書は97年刊行で「つくる会」への言及はなかったと思うが、芳賀徹は初期の理事についている。当時のトピックでは慰安婦が大きな論点になったが、近世から昭和の文学では飲む打つ買うの「買う」の評価が素直でなくなるという動きは改めて見えた。頭重になる

2022/11/29

更紗姫

明治知識人の間に、「恋愛」に対する憧憬と「お見合い結婚」を一段低く見る風潮があったというのは面白い情報。以前から『こゝろ』の「先生」が何をいじいじ煩悶しているのか不思議だったが、その価値基準で整理するとスッキリ見えてくる。ああ、だからお嬢さんの気持ちを<K-恋愛-純粋><「先生」-結婚-打算>と一方的に決めつけて、独りで落ち込んでるわけね。見方を変えれば、実生活に対する「割り切り」と相応の「覚悟」をもって自分を選んでくれたと胸を張る事も出来たのに。漱石先生も著者も、自縄自縛、男って大変。

2015/06/21

まるこ

とにかく、小谷野さんの辛口な意見がすごい。特に、最後の自身のフェミニズム批判は上野千鶴子に恨みがあるかのようでした。[実際にあるのかも]もてない男が蔑視されているっているのは共感できます。でも.もてない女もな気が…私自身はどちらかというと上野さん側だけれど、読んでいてつまらなくは無かった一冊でした。特に、夏目漱石や志賀直哉、近代や、柄谷批判、長谷川三千子の細雪論批判についての記述はもっと私に知識があればすんなり読めたのかなぁ。でも、女の技巧と遊戯の違いには納得。男の技巧な無いのかともちょっと思います。

2013/11/26

もりえ

タイトルに惹かれて図書館で借りましたが、前半は、私には難解すぎて、途中で読めなくなりました。私的フェミニズム論は読めましたが、最後には上野さんへの恨みつらみで興奮されている感じで、なんだかな。「もてない男」とよく自分でいう人達がいますが、それって「女に」もてないってことをいっているの?「女に」もてたいの?なんのために??「女にもてないこと」がなぜ自分をこんなに苦しめるのか、を、冷静に、客観的に考えたほうがいいとおもうんだけど。女なんかにもてなくてもいいじゃん、と、女の私は思うんだけど。

2014/05/26

感想・レビューをもっと見る