小説ノアの箱船
小説ノアの箱船 / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
「500才にして息子3人を儲ける」と聖書にはあるが、実態は名もなき妻視点で描かれているため、結構生々しい。13才の少女との結婚自体犯罪もので、禁欲の箍が外れたのか、初夜に何度も何度も妻と「それ」をする姿は、年取って若い妻を貰った現代男性と変わりなく、「いや、もう、いいから…」と言いたくなった。本作ではノアのみが三人称視点、それ以外は家族のそれぞれが一人称で語るので、未来の我々が知るノア像とはかなり違っている。いきなり途方もない大きさの方舟を作ったことで、周囲から変人扱いされる。
2017/08/10
アポトキシン
図書館本。ノア一家が神のお告げと大洪水を経て、それぞれ成長していく物語。堕落した人類を滅ぼすという神のお告げから洪水の水が引くまで、箱船という密閉空間にノア一族と動物たちが過ごすのだが、その中でぶつかり合いながらも各々が成長していく過程が良かった。意外なことに、一番成長したのは最長老のノアかもしれない。また、この本は旧約聖書『創世記』に登場する有名な物語をベースに小説化されているのだが、とても読みやすく書かれていて読み物としても楽しめるし、一般教養としても役に立つと思った。
2023/10/29
caramel
どんな話かよく知らず、荒井良二さんの表紙が魅力的で手に取ったものの…結構生々しい描写もありはじめのほうはちょっと読み切れるだろうかと思いましたが、内容は分かりやすく、登場人物も個性的なので混乱せず、また人物にリアリティがあったので、読み進められました。それにしても、何でもお告げ通りにしなくてはいけないって凄く大変だと思いました。
2021/05/30
やまはるか
旧約聖書を下敷きにした物語。ノア500才でなした3人の息子とその家族が、箱舟に集めた動物とともに洪水を生き延びる。子供たち家族は地に繁栄するためノアが示した方角に移って行く。残されたノアは妻の死を看取り洪水後350年生きる。4組の夫婦各人の名を冠した章に細かく分かれ、ノア以外は一人称で語られ平等な内面描写がされている。「ハム、わたしは宣言する。おまえの息子カナンは呪われるべし。いまも、そしてこれからも」父を屈辱したハムに対して自分の孫でもあるカナンが呪われると告げるノアの言葉は物語の厳しさを表している。
2022/03/04
パチ
図書館でてきとうに手に取った一冊!今まで読んだことのないような感じでした。うーん、ちょっとあんまり馴染めなかったかなぁ、、、
2016/02/28
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