分水嶺 (BIG BOOKS MORIMURA SEIICHI Selectio)
分水嶺 (BIG BOOKS MORIMURA SEIICHI Selectio) / 感想・レビュー
ひらり庵
初読が中学生の時で、娯楽がなかったので、たまたま家にあったこれを何度も読んだ。今読むと、企業悪、個人善、資本主義の矛盾、人間疎外など枠組みは「カムイ伝」と同じで、当時はこういうのが社会派だったのだ。当時、2人のヒロインに胸をときめかせたものだが、思い出補正ではなく、再会してもやっぱりいい。大学同窓の祥子(ビアンカ)と銀座のホステスの香澄(フローラ)。銀座勤めの香澄が実は家庭的と言うギャップがいい(家では和服を着ている)。しかし情熱的で破滅型。素人にはお勧めできない。結婚したいが、今でもどちらかを選べない。
2019/11/14
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