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ユリイカ2012年6月号 特集=アントニオ・タブッキ

ユリイカ2012年6月号 特集=アントニオ・タブッキ

ユリイカ2012年6月号 特集=アントニオ・タブッキ

作家
和田忠彦
堀江敏幸
小池昌代
福永信
豊崎由美
出版社
青土社
発売日
2012-05-28
ISBN
9784791702381
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ユリイカ2012年6月号 特集=アントニオ・タブッキ / 感想・レビュー

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マリカ

タブッキが亡くなったと知ったときに、ふと思い立ってイタリア人の友達に、「タブッキの作品の中で好きなのは?」と聞いてみたら、「タブッキの作品は読んだことない。」という残念な回答だった。イタリア人ならタブッキの作品を読んでいるだろう、と思うなんて、日本人なら、例えば村上春樹の作品を読んでいるに違いない、と思うに等しいだろうから、残念がるのは、その友人には少し失礼かもしれない。しかし、そんな私の小さな落胆をこの特集は救ってくれた。まだまだ未読の作品が多い。特集に寄稿された方たちのように大切に読んでいきたい。

2012/07/29

長谷川透

タブッキの生前に読んだ小説は『芝居小屋』という短篇小説一篇だけで、この小説家(人物面も含め)に魅了され感銘を受けたのは彼の死後のことである。元々ナボコフのように複数の言語で書く作家や春樹、オースター、イシグロのように異国性を背後に持つ作家に興味があった。タブッキもイタリア語を母語としながらも、ヨーロッパ全土を背景に持つような作家であり『レクイエム』のようにポルトガル語で書かれた作品もある。大長編は書かなかったものの、個々の中篇・短篇はどれも素晴らしく、その多くは静かな作品であるが、ずしりと心に残る。

2012/07/11

ぞしま

2012年3月25日、リスボンで亡くなったアントニオ・タブッキの追悼号。読みどころは二つ。和田忠彦さんと堀江敏幸さんの対談、それとペルル・アッブルジャーティのタブッキ論。前者はタブッキ愛に溢れた二人にしか出来ないような対談で、須賀さんの話もあり、かなり泣ける内容となっている。タブッキの温かみのあるエピソードもきける。後者は、偶然の一致、行き違い、アイデンティティ、夢、裏側、不履行、サウダージ、情熱、不在、はかなさ、永遠性というワードをタブッキ文学から抽出して論じたもので、刮目する思いだった。

2016/09/28

兎乃

アントニオ・タブッキ・アンソロジー、良かった。

2012/07/08

千代

未邦訳短篇アンソロジーがとても良かった。他の作品も是非読んでみたい。

2012/07/28

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