ユリイカ 2013年9月号 特集=クマ
ユリイカ 2013年9月号 特集=クマ / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
中沢新一「クマよりもたらされしもの」(40頁~)。森は人間にとって両義的な場所で豊かさ、生命の根源であると同時に人間の生活を破壊する 力も秘める。クマはそ森の王者ゆえ、人間を殺す怖ろしさと、鹿や猪などの動物を贈る慈悲深さを持っている(43頁下段)。人間に危害を加えれば殺害対象。他の動物は癒しだのと言っているが、同じ動物でかくも対応が違うのもどうかと思う。大崎清夏「熊に会ったら歌うこと。」(122頁~)。死んだふりをしてはいけない。木にも登る熊。『動物紳士録』に大声で歌うことを記してあるという(127頁)。
2014/10/24
ふくぅ
「クマ」の特集というので、「何だろう?」と思い購入。
2014/06/03
tatsuw0
伊藤博明「熊が舐める 成形と育成の伝承をめぐって」が素晴らしかったです。坂本邦暢さんによる紹介記事→http://d.hatena.ne.jp/nikubeta/20130826
2013/08/30
YumiMori
川上弘美を読みたくなりました…
2013/09/22
mogihideyuki
人に恵みを与える森の王者であり、人を喰い殺す存在でもある熊。世界中の民話や神話で両義的な存在として描かれてきたという。アイヌの「熊送り」では捕らえた子熊を育て、成長してから殺して神に捧げる。人の近くにいるが人ではない熊が生贄にされたのは、人であって人ではない子どもが生贄にされてきたことと無関係ではないだろう。神話的思考が忘れられようとしているいまでも熊は人間社会のあちこちに入り込んでいるし、とりわけ子どもとは距離が近い。厚い毛の下にある身体は見かけより小さくて色白であるというのもなにか示唆的だ。
2018/05/09
感想・レビューをもっと見る