ユリイカ 2019年5月臨時増刊号 総特集◎橋本治
ユリイカ 2019年5月臨時増刊号 総特集◎橋本治 / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
高山宏先生によると、そもそも人生が相談の対象になり得るということが歴史の上から見て凄いことだという(41頁)。現代はテレホン人生相談がラジオ番組であるのだが。物語評論家のさやわか氏によると、橋本治は暴力から逃げるべきで、暴力を強いるような社会状況を変えていくべきだという結論へと着地する、という(64頁下段)。芸能史の矢内賢二氏によると、橋本治は、歌舞伎舞台に普通にキレイな女形が出現したことに驚いたという。普通にキレイではなかったからだと。現代人と江戸人のキレイの物差しが違っていたとはいえ(132頁下段)。
2019/12/15
阿部義彦
竹内まりやさんのアルバム「Miss M」のジャケットの編み物は橋本治さんが作りました。編み物の本は私もトーハンでアルバイトしてた時に社販で買いました。ようやく近年になって文芸誌から声がかかるようになりましたけど、橋本治ほど文芸誌から無視された作家もいません、それに関しては小谷野敦さんが書かれていてかなり応えました。飯田耕一郎✖️高野文子✖️さべあのまによる座談会が良かったです。思い出話に花が咲き、ぱふやまついなつき嬢の事なども。藤本由香里さんの少女漫画論も凄く良かったです。御本人の対談再録もたっぷり。
2019/04/30
金北山の麓に生まれ育って
「小林秀雄の恵み」に大変感動して読んだ、そもそも結構読んだがあまりに著作が多くて好きな作家とか言うにははばかれるが好意を持ってきた。読んでなるほどつかみどころがない人なんだということがよく解った、またパンクな人だったんだとも思った。RCのチャボと知り合いなのは奥さんとのつながりだったことも面白かった。病気になってからなんだかんだ言うがやっぱり精彩を欠いていたと思う、でこんなに病気で大変だったんだなぁと今更だが納得した。
2019/06/17
justdon'taskmewhatitwas
寄稿家皆さん泣いてる、けど、ユリイカは特集すると(未読でも読んだ気になっちゃう)ダイジェスト版というか、こう読め!的な「読み方マニュアル」に陥るような「権威」がかってしまって、この人はそういうのひどく嫌がるんじゃないの?って思ったんだけど、追悼号なのに入門書っぽくて、部分的になっちゃう個々著作を各々読むより、この本の方が彼の人の「本質」に近づきやすいような気もした。
2019/05/28
garyou
あれもこれも読み直したい。そんな気分になる。そして、あれもこれも読んでいないことに気づく。そんなことは読む前からわかっているし、橋本治の全著書を追いかけるなんて無謀ということもわかっているけれど。
2020/02/16
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