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異人論: 民俗社会の心性

異人論: 民俗社会の心性

異人論: 民俗社会の心性

作家
小松和彦
出版社
青土社
発売日
1985-07-01
ISBN
9784791750658
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異人論: 民俗社会の心性 / 感想・レビュー

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misui

先に山口昌男の著作を読んでいたため、その影響下にある本書を読むのは具体的な部分の確認になった。「異人」を民俗社会が所有する説明体系と位置づけて「異人殺し」から内・外の排除の心性を読み取るというのも面白いけど、フォークロアを読む態度や民俗学への人類学的な提言を通して、むしろテキスト論として得るものが多い。氏が遠回しに指摘する「信じたいものを信じる」という心性は村落の中だけではなく民俗学や自分の中にもある。それをどう剥ぎ取るか。

2010/04/07

山田

それっぽい民俗学の大家である小松和彦のいつものアレ。「こんなメンタリティが、あったんだよ!」と言われても「はぁそうですか」としか言えないぞ。小松和彦自体は、学問としてはアレだけど読み物としては割と好きなんだけど、この本は後半が微妙に過ぎる。意義はあるけど意味はないでしょ。ハレとかケとかケガレの議論と同じで。

2016/09/15

灰猫

三年ぶりくらいに再読。六部・妖怪・山の民などムラ社会の外部から訪れる「異人」に対するムラ構成員の心性を昔話から分析した研究。社会人類学を視野に入れた筆者の民俗学への問題提起、特にマレビトの定義に再構築は興味深い。やや大雑把な印象も受けるが、まあ心性の研究なんてそんなもんだよね。余談だけどあとがきに「日本民俗学の生気は日ごとに衰えていっているかの印象を受ける」て書いてて笑った。20年前から民俗学って同じこと言ってるのにしぶとく続いてるのね。

2012/01/13

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