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夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった

夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった

夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった

作家
谷川俊太郎
出版社
青土社
発売日
1975-01-01
ISBN
9784791750863
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夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった / 感想・レビュー

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tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

パクチーが大の苦手だったきみが 唯一好きだった詩人は谷川俊太郎だった きみの本棚 にBLTサンドイッチのように挟まっていた 『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』 あの日 ぼくに何も告げることなく きみは泡に消えた 「ようやく ぼくはきみの大好きだった詩集を開くことができるようになったよ。」 夜中に台所でぼくはきみに話しかける きみの笑い声が聞こえた気もするが あの日以来 パクチーが ぼくは大嫌いだ

2021/03/20

chantal(シャンタール)

この題名が素晴らしい。「流しでお米をといでる時」や「洗濯機を回している時」にふと人生を考えた、と友人が言うのを聞いた事がある。人は夜中に台所で人生を考えたり、誰かに話しかけたくなったりするものなのかもしれない。谷川さんは詠う、「しあわせはふしあわせをやしないとして/はなひらく/どんなよろこびのふかいうみにも/ひとつぶのなみだが/とけていないということはない」。今は辛かったり不幸だったりしても、その先にはきっと幸せや希望がある。谷川さんの詩はいつもそう信じてみようと思わせる、そんな力がある。

2021/11/03

しいたけ

「正義は性に合わないから せめてしっかりした字を書くことにする」。書きます。これから、しっかりと。「さわられたら撫でたいし もし撫でられたら次にはつかみたいよ」。それね。そうなっちゃうよね誰だって。「しあわせはふしあわせをやしないとして はなひらく どんなよろこびのふかいうみにも ひとつぶのなみだがとけていないということはない」。花にも海にも、必ずある涙を探したい。やさしくなりたいから。小さなふしあわせを食べて生きているから。

2016/03/13

寛生

【図書館】今政治家が官僚たちと巧妙に、本来の意味とは全く逆のヴェクトルに、嘘で固まった言葉をテレビで国民に良心の呵責もなく発し続ける時、かなりのエネルギーをこちらが持って対峙しない限り、こちらの言葉だけではなく、魂から命まで、嘘でかたまりかけるような感覚に襲われることさえある砂漠の中で、谷川の詩は僕にとってはオアシスのようなものになる。だからこそ、むしろ本来とは全く逆の時間で、食の時間が静まり返るその時にしか、真実のことばは発せないのかもしれない。国民が寝ている間に法案を通してしまう永田町VS夜中の台所。

2014/09/04

てんちゃん

谷川さんの詩でいつものように癒されよう~♪…と思っていたら、大間違い。谷川さんって、こんな詩も描かれてたんですね。なんだか、身体がキリキリ痛むような、そんな感じのする詩集でした。心の底に響きました。こんな谷川さんも好きです。いろんな技法をもってらっしゃるんですね。最高の技術と最高の魂を持った詩人ですよね。ご高齢ですが、ますます元気でいて欲しいです。最後のクレーの絵本のための詩は、やっぱり絵とともに読んだ方が味わいがあります。絵本として出版されてますから、そちらを是非どうぞ。

2015/04/12

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