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幻想の画廊から

幻想の画廊から

幻想の画廊から

作家
澁澤龍彦
出版社
青土社
発売日
1998-03-01
ISBN
9784791756209
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幻想の画廊から / 感想・レビュー

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あ げ こ

〈…わたしは、自分がなぜこれほどスワンベルクの絵に惹きつけられるのか、その理由をはっきり説明することはできないけれども、たぶん、わたしの精神の傾向や気質と密接に結びついたもろもろの表象が、この倒錯的な美を夢みる画家の画面に、ふんだんに発見されるからであろうと思う。〉…で、あるとするならば、この本を読むことは、すなわち、ここにある作品なり画家なり言葉なりのすべてを蒐集(それも偏愛することの暗さと密やかさを以って…)した著者その人を読むことでもあるだろう。すべてなどでは決してなく、ほんの一部分に過ぎない、

2022/09/28

あかくま

バルテュスについての文章目当てで読んだ。印刷で見る限りなのだが、バルテュスの絵はどうも好きになれない。澁澤龍彦の文章を読んで、なぜそうなのか考えた。澁澤曰く「善悪の彼岸にある、少年期の輝かしい自由の王国」のみがバルテュスを魅する。そこにあるのは「子供の眼に特有な残酷さ」だと。・・そう、大人になってしまった自分が見てはいけないものを見てしまったような気分になるから嫌なのだ、バルテュスの少女は・・。「生」の絵を見に行くべきか、これは。他に「一角獣と貴婦人の物語」も所収。こちらも『ユニコーン』の参考に。

2014/05/17

ミエル

マリエリスムからシュルレアリスムの耽美、異端についてを美しく評論している点、ハズレなし。ただ、初期の評論集とのことで、文章に硬さや気負い、青臭さが見えるような気がする。気のせい? とは言っても、広範な意味での「美」とエロティシズムの複合性について語らせたら、最も端的で信頼のおける論客であると個人的には思っているのだけれど。 思考能力を鍛えたい方には澁澤文学に触れる事をお勧めしたい。

2015/03/24

王天上

澁澤龍彦はとかく難解な文章になりがちなアングラ物を扱う作家としては、破格に読みやすくわかりやすい。いい意味でいい加減な態度で書いているからではないかと思ったりする。単行本を一冊ずつ読んでいって、最後に全集で落穂ひろいをするという読書計画を立てた。気長に行こう。

2014/03/05

さたん・さたーん・さーたん

シュルレアリスム界隈を中心に妖しく奇怪な美術作品を取り上げる。時代のせいかもしれないがとりあえず作者みんな病気持ちにしがち。見たことある作品も聞いたことない画家も入り乱れる妖美な競演、安定の趣味。

2020/04/20

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