異界幻想 (種村季弘対談集)
異界幻想 (種村季弘対談集) / 感想・レビュー
コットン
種村さんと七人の人達との対談集。萩尾望都さんとは:最初さぐりさぐりな感じで対談が始まって行くのが面白い。吸血鬼の話から自殺や漫画のキャラクター設定の話など。高山宏さんとは:高山節炸裂!シュルレアリストの前のモダニスト達を知れたのは収穫。後、親切な脚注が嬉しい。
2019/10/22
ワッピー
【日本の夏は、やっぱり怪談】洋編の扉本として。前世紀末に「ユリイカ」に掲載されたもので、学識と美意識に翻弄される。文学論が中心とはいえ、民俗学にもどっぷり踏み込み、特に東西魔女の考察は「グレートマザー論」としてワッピー的には得るところが大。どれも非常にスリリングな対談で、18世紀のフリーク論やら鏡花の文学性と音読、内田百閒の本質についての火花散るやりとりは楽しめました。鏡花を音読で考えたことがなかったけれども、文語調はおのずとリズムがあって当然だとも感じます。各対談相手やテーマが好きな方にはおススメ。 ⇒
2021/06/23
eirianda
小松和彦との対談が興味深い。子供は未分化で善悪の区別がついていないが、一方大人は子供が純粋無垢といった幻想を持ち、子供に残酷な本を見せてはいけないとか、常に仲良くしろなど、大人の意向を反映した本ばかり氾濫。本来民話は差別を内包し残酷なフォークロアがあるのに、世の中みんな良い人という童心主義があり、自主規制で排除してしまう。世の中(悪)というのはなければいけないぐらいに言えるはず…。など。大衆作家ゾロゾロ無限に本出してたらエネルギー枯渇する…。など。他にも色々興味深いことがあり書ききれない。
2016/09/10
Roy
★★★★★ すごく良かった。種村季弘が学者、作家、漫画家などと魔女、異人、吸血鬼、カザノヴァ、近代の幻想文学作家、泉鏡花、内田百閒について対談する。川上弘美目当てで読んだのだが、どれもこれも興味深くて面白かった。
2008/12/08
三月★うさぎ
とても興味深い本。 かなり背伸びして読んだが、ほとんど未消化。己の未熟が口惜しい。
2009/01/10
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