日本人はどこへゆく: 岸田秀対談集
日本人はどこへゆく: 岸田秀対談集 / 感想・レビュー
阿部義彦
「ものぐさ精神分析」を著し唯幻論の提唱者でもある岸田秀先生の対談集。2005年刊。青土社。一般の人には縁のない精神分析の方法論を国家や歴史にまで当てはめて、考察すると言う独自過ぎるやり方で日本の病理を斬っていきました。この方の文章を国語の教科書にでも載せたらいいのにと、若い私は思ったくらい独創的でスリリングな考え方で、続編や続々編まで飢える様に読んだ記憶が。本書ではフロイト派の著者とユング派の河合隼雄さんとの「自己」に関してのお話が面白かったです。一神教と多神教の比較の話が主軸となってます。
2023/01/09
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