リンカーンの世紀 アメリカ大統領たちの文学思想史 増補新版
リンカーンの世紀 アメリカ大統領たちの文学思想史 増補新版 / 感想・レビュー
がんぞ
自由州設定と逃亡奴隷引渡しを決めた1850年“大妥協”から黒人兵実戦争投入の朝鮮戦争までの百年を『リンカーンの世紀』と名付け、電報と鉄道の活用が連邦政府の鍵であったこと。南部同盟降伏後、リンカーンにどんな構想があったのか(黒人はアフリカに送り帰そうかと思案)、暗殺者ブース一味の思想背景(上演されていた『我等のアメリカの従兄』のクライマックスを狙って銃撃は行われ…)。そして日本に開国を迫る動機となった捕鯨の勃興と、代替エネルギー石油の台頭、産油国アメリカは海軍力でも日本を屈伏させ太平洋の覇者となった。
2014/02/12
ゆめかまこと
史実に基づきながらも、そこに虚構である文学作品の解釈を関連付けて時代を読み解いていく見事な手際に感動すら覚えました。こうした仕事は歴史家ではなく、文学研究者でなければなしえないのだろうなと、しみじみ感じ入ったしだいです。
2019/09/25
Nobody1
大統領とアメリカ文学がリンクするかくも見事な読み。
2014/08/08
リール
1.5
2014/08/01
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